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ドラマ・相棒について色々書く予定。
2025/05
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あくまで予定なのですが、書きそうな記事の傾向として。
・一人の脚本家を取り上げ、傾向などを考察
・似た雰囲気を持つ話を纏めて考察
などしていこうかと思っています。

で、今回は後者。取り上げたいのは
Season3-14「薔薇と口紅」
Season5-17「女王の宮殿」
Season7-15「蜜愛」
Season8-3 「ミス・グリーンの秘密」

これらを「独特の雰囲気を作品全体に及ぼすベテランとの対峙もの」として…あ、ダメだ長い、というか何を言いたいのか一発で伝わらない(汗)
なので取り敢えず「ベテラン女優もの」と纏めて考えてみたいと思います。

現在時点でということになりますが、「女王の宮殿」は私が『相棒』で最も好きな話です。
「ミス・グリーンの秘密」もかなり上位に入りますし、他2作も結構好きです。
その上で、これらの作品を何故好きなんだろうと考えた時に、共通点がある気がして。

一言で纏めると、「作品全体に漂うお洒落な雰囲気」
女学園、山中の屋敷、とある山荘、緑の庭。
舞台は何処も閉じた世界で、各話のゲストがまた見事にマッチしている。
そんなところに言わば異客として訪れることになるのが特命係。

事件はある意味、彼女たちが閉ざされた世界に住んでいたことから起きたもので、彼らはそれを解き、隠された秘密を暴きます。
そうして最後は、彼女らをそのクローズド・サークルから連れ出すことになる。
その場面とラストもそれぞれ魅力的で、

「薔薇と口紅」では校門を出て、校舎に向かって礼をし

「女王の宮殿」では夫と重なる右京さんにエスコートされるように宮殿を去り

「蜜愛」ではドアを閉めた瞬間、ふと厳しい顔になる右京が印象的であり

「ミス・グリーンの秘密」では、あの緑にあふれた公園も閉じた世界だと思って良いと思うんです。あそこでミス・グリーンの計画通りになっていたら、事件の真相と犯人、手錠の彼が決して開かない扉の向こうへ行ってしまっていたことを考えても。
その上で、ずるい言葉で彼女を止めた神戸が素敵でした。

「蜜愛」で先生が右京を呼んだのは、そのままでは事件の真相は誰にも伝わらないと思ったから。
逆を言えば、どのお話でも特命係がこなければ真相は暴かれなかったかもしれない。

彼らが関わったその結果、世界は開かれ女主人を失った。
嵐の去った山荘のその後が気になりますが、きっと描かれることは無いでしょう。
何故ならそれは、本質的に招かれざる客である彼らの知るところではないから。

以下、それぞれの感想を簡単に。

 「薔薇と口紅」岩下さん初の相棒脚本。
他のゲストに比べるとお若いんですが、さすが元宝塚だけあって女学園の校長役が似合う涼風さん。 相対する右京さんも英国紳士なので、薔薇の庭園が絵になります。
この話は、右京-校長と対称になるように亀山-生徒になっているところが好きです。亀山らしさもちゃんと出ている。岩下さんは人物の描写が丁寧ですが、それが表れていますね。

「女王の宮殿」 戸田山さん脚本。
女王と右京さんのやり取りが堪らない。本当。
登場人物の多さにびっくりしていたら、殆どが捨てキャラでまたびっくり。犯人を追いつめる右京さんがかっこいい。
しかし初期の戸田山脚本共通で感じること、亀山の影がちょっと薄い。公務員発言や有能な舌、たける君(このネーミングは今となってはくすりくる)とのやりとりは良かったですが。
BGMのクラシックが良く合っていたのと、何枚かハプスブルク家人物の絵画があったのも個人的ツボでした。最後に写ったのはエリザベートかな? だとしたら意味深です。

「蜜愛」古沢さん脚本。
こういう話、嫌いじゃないですよ。私は楽しめました。…二度目はやめた方がいいと思いますが。
お互い、後ろめたさゆえに本当のことを話せなかった結果、起きてしまった悲劇。
先生がフランス、右京さんがイギリスの影響を濃く受けていることが、二人のやりとりが現実離れしながらも犯人と刑事のどこか噛み合わない部分を表しているように感じました。
色々な意味で、古沢さんは変わった脚本を書くなあと言う印象。

「ミス・グリーンの秘密」太田さん脚本二作目。
草笛さんの存在感が素敵。もうそれにつきる。
神戸君にスポットが当たった回ですし、右京さんの影が薄いなんてことはないのでその辺りのバランスは問題なし。
ミス・グリーンと神戸君の、庭での穏やかな会話、玄関先での冷たい空気、公園でのやり取りがとても良かった。
「ハプニング」という台詞が上手く使われていたなあと。
緑が美しい作品でした。
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